東京の奥多摩エリアに、日常の喧騒から隔絶されたかのような神聖な場所があることをご存知でしょうか!?
「御岳山の天空神社」と検索してこのページにたどり着いたあなたは、おそらくその神秘的な響きに心を惹かれていることでしょう。
標高929mに鎮座するこの天空神社、正式名称を武蔵御嶽神社(むさしみたけじんじゃ)と言い、そこには単なる絶景だけではない深い魅力が満ちあふれています。
神話の時代にまで遡る古い由緒、日本武尊(やまとたけるのみこと)の伝説に由来し、今も多くの人々に親しまれるお犬様信仰、そして訪れる者の心身を清めるかのようなスピリチュアルな空気。
山頂には、古くから神社を守り続ける人々が暮らす集落が広がり、伝統的な宿坊での滞在も可能です。
この記事では、具体的なアクセス方法、分かりにくい駐車場の情報、参拝の足となるケーブルカーの利用法から、苔むす自然が美しいロックガーデンでの癒やしの時間。
そして、参拝の証としていただきたい特別な御朱印のことまで、御岳山が持つ多層的な魅力を余すところなくお伝えします。
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神社の深い歴史とユニークな「お犬様」信仰
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スピリチュアルな力が満ちるパワースポットの詳細
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都心からのアクセスや駐車場など実用的な参拝情報
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御朱印や自然散策といった参拝をより楽しむ方法
御岳山の天空神社の歴史とユニークな信仰
- 創建は神話の時代?神社の由緒
- ニホンオオカミを祀る「お犬様」信仰とは
- スピリチュアルな力が宿るパワースポット
- 神社を守り続ける天空の御師集落
- 宿坊に泊まって知る天空集落の暮らし
創建は神話の時代?神社の由緒

THE Roots・イメージ
武蔵御嶽神社(むさしみたけじんじゃ)がなぜ「天空の聖域」と称されるのか、その答えは二千年を超えるとも言われる悠久の歴史の中にあります。
神社の創建が伝えられるのは、なんと紀元前91年、第10代・崇神天皇(すじんてんのう)の時代。
これは、日本がまだ神話の中にあった頃の話であり、古くからこの御岳山そのものが霊山として人々の畏敬の念を集めていたことを物語っています。
歴史が大きく動いたのは奈良時代のことです。
当時、奈良の大仏建立にも尽力した高僧、行基(ぎょうき)がこの地を訪れ、蔵王権現(ざおうごんげん)の像を安置しました。
蔵王権現は、仏教や道教などが融合して日本独自に生まれた山岳信仰「修験道(しゅげんどう)」の象徴的な存在です。
これを機に、御岳山は山伏たちが厳しい修行を行う修験の聖地として、関東一円にその名を知られるようになりました。
時代が下り、鎌倉時代以降は多くの武将からも篤い信仰を集めます。宝物殿には、歴代の有力者たちが武運を祈って奉納した武具が今も数多く残されており、中には国宝に指定されている貴重なものも含まれます。
江戸時代に入ると、徳川家康によって「江戸の西の護り」と位置づけられ、社殿が改築されるなど、時の権力者にとっても重要な拠点であり続けました。
明治時代には、政府の神仏分離令(しんぶつぶんりれい)によって、それまで一体であった神道と仏教が分けられます。
このとき「御嶽蔵王権現(みたけざおうごんげん)」という名称から「武蔵御嶽神社」へと改められ、現在の神社の形となりました。
このように、古代の自然崇拝から始まり、修験道、武家社会の信仰、そして近代の神社神道へと、幾重にも重なった歴史の層を理解することが、この神社の奥深い精神性を知る鍵となります。
ニホンオオカミを祀る「お犬様」信仰とは

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武蔵御嶽神社を語る上で絶対に欠かせないのが、「お犬様」として親しまれる、ニホンオオカミを神様の使いとするユニークな信仰です。
この信仰の起源は、古代の英雄、日本武尊(やまとたけるのみこと)の伝説に遡ります。
その昔、東征の道中でこの御岳山を訪れた日本武尊の一行は、邪神が巻き起こした深い霧の中で道を見失い、窮地に陥りました。
そのとき、突如として一匹の白い狼が現れ、一行を安全な場所まで導き、命を救ったと伝えられています。
日本武尊は感謝のしるしとして、その狼に「大口真神(おおくちまがみ)」という神としての名前を与え、この地に留まって魔物を退治するよう命じました。
これが、お犬様信仰の始まりです。
もっとも、この伝説が生まれる以前から、この地域には土着の狼信仰があったと考えられています。
古来、農作物を荒らす猪や鹿を捕食してくれる狼は、山の神そのもの、あるいは神の使いとして、人々から畏れ敬われる存在でした。
この既存の信仰に日本武尊の物語が結びつき、江戸時代になると、火事や盗難から家々を守る強力な守護神として、庶民の間で爆発的な人気を博すことになります。
人々は親しみを込めて「お犬様」と呼び、その御神札は多くの家の神棚に祀られました。
興味深いのは、この信仰が現代に至るまで形を変えながら生き続けている点です。
信仰の対象であったニホンオオカミは20世紀初頭に絶滅しましたが、信仰が消えることはありませんでした。
近代以降、犬がペットとして家族の一員という地位を確立すると、その愛犬の健康や安全を願う人々が、お犬様を祀るこの神社を訪れるようになったのです。
神社もその変化に応え、現在では愛犬と一緒の参拝を歓迎しており、ペット専用の水飲み場やご祈祷まで用意されています。
このように、古代の狼信仰から現代のペット愛好家の祈りまでを受け入れる「お犬様」の存在は、時代と共にその役割を柔軟に変えながら、今も人々を力強く守り続けているのです。
スピリチュアルな力が宿るパワースポット

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御岳山が多くの参拝者を惹きつけてやまない理由の一つに、山全体から放たれる強力なスピリチュアルなエネルギーが挙げられます。
標高929mの山頂に鎮座する本社殿は、古来より魔除けの力があるとされる鮮やかな朱色で彩られており、訪れる者を聖域へと迎え入れます。
大地のエネルギーが噴出する「龍穴」
この地がなぜ強力なパワースポットとされるのか。
その背景には、風水の考え方があります。
一説によると、大地を流れる強力な気の通り道である「龍脈」が富士山から走り、この御岳山はそのエネルギーが地上に噴出する「龍穴(りゅうけつ)」と呼ばれる特別な場所にあたると考えられているのです。
そのため、この地に身を置くだけで、心身が浄化され、活力がみなぎると言われています。
願いに応じた神々が待つ境内
本社殿の参拝を終えたら、ぜひ本殿裏手にある「玉垣内」へ足を運んでみてください。
ここには、それぞれ異なる御利益を授けてくれる様々な社が鎮座しています。
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大口真神社(おおくちまがみしゃ): 玉垣内の一番奥に祀られている、お犬様(大口真神)の社。境内でも特に強いパワーを持つとされています。
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産安社(うぶやすしゃ): 安産、子育て、長寿の女神を祀る社です。触れると御利益があるとされる「安産杉」「子授け杉」「夫婦杉」の三本の御神木があります。
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巨福社(こふくしゃ): 土の神様が祀られており、この神社の境内地の土「御砂(おすな)」は、畑にまくと害虫を防ぐと信じられています。 この他にも、徳川家康を祀り必勝祈願にご利益がある東照社や、学問の神様である菅原道真公を祀る北野社などがあり、自らの願いに応じて各社を巡ることができます。
自然そのものが織りなす聖域
神社の建造物だけでなく、御岳山の自然そのものも強力なパワースポットです。
苔むした巨岩の間を清らかな沢が流れる「ロックガーデン」は、歩いているだけで心が洗われるような癒やしの空間。
さらにその奥にある「綾広の滝」は、現在も神職が禊(みそぎ)を行う神聖な場所であり、強力な浄化のエネルギーに満ちています。
このように、御岳山は神社と自然が一体となった、まさに霊的エネルギーの宝庫と言える場所なのです。
スピリチュアルなパワーを得たい方はこちらの記事もどうぞ!→高尾山で滝行ができる⁉方法や口コミ・関東でできる滝行など徹底解説
神社を守り続ける天空の御師(おし)集落

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武蔵御嶽神社の参道を登っていくと、ケーブルカーの御岳山駅から神社までの間に、まるで時が止まったかのような趣のある家々が立ち並ぶ集落が広がっています。
ここは単なる門前町ではありません。
代々、武蔵御嶽神社に仕え、その信仰を守り伝えてきた「御師(おし)」と呼ばれる人々が暮らす、生きた歴史を持つ天空の集落です。
「御師」とは、御祈祷師(ごきとうし)を略した言葉とも言われ、神職でありながら、遠方から訪れる参拝者の案内役や宿泊の世話、さらには神楽や雅楽の担い手まで、多岐にわたる役割を担ってきました。
かつては伊勢神宮や富士山など全国の霊場に存在しましたが、明治時代に制度が廃止され、昔ながらの活動形態が今なお色濃く残っているのは、この御岳山が国内で唯一とも言われるほど希少な存在となっています。
集落の家々の多くは江戸時代から続く由緒正しい家系で、現在も30世帯以上が標高800mを超える山上で、神社と共に暮らしています。
地上から隔絶された山の上での生活には様々な制約がある一方で、そこには昔ながらの手仕事や、季節ごとに行われる伝統的な祭事が大切に受け継がれています。
この集落の存在が、御岳山を単なる観光地ではなく、信仰が日々の暮らしに根付いた特別な場所として際立たせています。
参道沿いには、御師の家々がお土産物屋や食事処、そして後述する宿坊を営んでおり、訪れる人々を温かく迎え入れてくれます。
この天空の集落を歩くだけで、数百年にわたって受け継がれてきた信仰の歴史の重みと、そこに生きる人々の息づかいを感じ取ることができるはずです。
宿坊に泊まって知る天空集落の暮らし

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御岳山の魅力を心ゆくまで味わいたいのであれば、御師集落にある「宿坊(しゅくぼう)」での宿泊を強くお勧めします。
宿坊とは、もともと神社やお寺が遠方からの参拝者のために用意した宿泊施設のこと。
御岳山には現在も20軒近くの宿坊があり、その多くが御師の家系によって代々運営されています。
宿坊に泊まる体験は、一般的なホテルや旅館での宿泊とは一線を画します。
それは、ただ泊まるだけでなく、天空の集落の文化や暮らしの奥深さに直接触れることができるからです。
宿泊者だけの特別な体験
宿坊に泊まった人だけが味わえる特権がいくつかあります。
一つは、日帰りの観光客が去った後の、静寂に包まれた山の夜です。
眼下には宝石をちりばめたような東京の夜景が広がり、頭上には都心では決して見ることのできない満天の星空が輝きます。
運が良ければ、翌朝には幻想的な雲海に出会えるかもしれません。
また、多くの宿坊では、宿泊者が翌朝7時から山頂の本社殿で執り行われる「日供祭(にっくさい)」に参列することを勧めています。
これは、毎朝欠かさず神様に食事をお供えし、国の安寧と人々の幸せを祈る神聖な儀式です。
清々しい早朝の空気の中、厳かな神事に参列する体験は、心が洗われるような特別な時間となるでしょう。
山の恵みをいただく料理
御岳山の宿坊で提供される食事も、大きな魅力の一つです。
多くは精進料理ではなく、参拝者をもてなすための心のこもった会席料理。
御師自らが山の畑で育てた野菜や、地元の食材をふんだんに使った手料理は、格別の味わいです。
特に、御岳山の湧水で作られる手作りこんにゃくは、とろけるような食感で、ここでしか味わえない名物として知られています。
宿泊の際の注意点
宿坊は伝統的な家屋が多いため、部屋にバス・トイレが備わっていない場合が一般的です。
多くは共同の清潔な大浴場やトイレを利用する形になります。
また、アメニティ類も旅館ほど充実していないこともあるため、事前に確認しておくと安心です。
こうした点を理解した上で、宿坊での滞在を選べば、それは単なる宿泊ではなく、御岳山の歴史と文化を肌で感じる、忘れられない旅の思い出になるはずです。
宿坊の詳しい情報はこちらから→御岳山宿坊ガイド
御岳山の天空神社を訪れるための完全ガイド
- 都心からのアクセス方法と所要時間
- 参拝に便利な駐車場の詳細情報
- 絶景を楽しむケーブルカーの利用法
- 苔むす岩が美しいロックガーデン
- 限定版も?御朱印の種類と授与時間
- まとめ:御岳山の天空神社の多層的な魅力
都心からのアクセス方法と所要時間

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御岳山は「東京の秘境」とも呼ばれますが、都心からのアクセスは比較的良好で、思い立って日帰りで訪れることも十分に可能です。
ここでは、主なアクセス方法である公共交通機関と自動車、それぞれのルートについて解説します。
公共交通機関を利用する場合
電車とバスを乗り継いで向かうのが最も一般的な方法です。
特に週末や行楽シーズンは、駐車場が大変混雑するため、公共交通機関の利用が推奨されます。
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電車(JR): 新宿駅からJR中央線に乗り、「立川駅」で青梅線に乗り換えます。そして「御嶽駅(みたけえき)」で下車します。新宿駅からの所要時間は、快速や特別快速を利用しておおよそ80分から90分です。
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バス: JR御嶽駅の駅前にあるバス停から、西東京バスの「ケーブル下」行き(御10系統)に乗車します。終点の「ケーブル下」バス停までの所要時間は約10分です。バスの運賃に関する情報では、ICカードで340円程度とされています。
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徒歩: 「ケーブル下」バス停で降りたら、ケーブルカーの「滝本駅」までは、急な坂道を5分ほど歩きます。
バスは1時間に2本程度、平日の時間帯によっては1時間に1本となることもあるため、事前に時刻表を確認して計画を立てるのが賢明です。
自動車を利用する場合
マイカーでアクセスする場合は、ケーブルカーの麓駅である「滝本駅」に併設されている駐車場を目指します。
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高速道路: 中央自動車道の「八王子IC」からは約60分、圏央道の「青梅IC」からは約40分が目安です。
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注意点: 前述の通り、土日祝日や紅葉シーズンなどは、駐車場が早い時間に満車になる可能性が非常に高くなります。満車の場合は、近隣の臨時駐車場を利用することになりますが、台数には限りがあります。時間に余裕を持った行動を心がけるか、公共交通機関の利用を検討してください。
いずれの方法でも、最終的にはケーブルカーの滝本駅に到着します。ここから先が、いよいよ天空の聖域への本格的な道のりの始まりです。
参拝に便利な駐車場の詳細情報
自動車で御岳山を訪れる計画を立てている方にとって、駐車場の情報は非常に重要です。
主な駐車場は、御岳登山鉄道ケーブルカーの麓の駅、「滝本駅」に隣接する有料駐車場になります。
滝本駅駐車場の概要
この駐車場は御岳山参拝の拠点となり、多くの参拝者が利用します。
ただし、収容台数には限りがあるため、特に週末や連休、紅葉シーズンなどの繁忙期には注意が必要です。
項目 |
詳細情報 |
収容台数 |
約136台 |
営業時間 |
7:10~19:00(ケーブルカーの運行時間に準ずる) |
駐車料金について
駐車料金は、利用する曜日や特定日によって変動します。
また、一日最大料金が設定されているため、長時間の滞在でも安心です。
最新の情報によると、料金体系は以下のようになっています。
利用日 |
1時間あたりの料金 |
1日の上限料金 |
平日 |
400円 |
1,500円 |
土日祝・特定日 |
450円 |
2,000円 |
※料金は変更される可能性があるため、訪れる前に公式サイトなどで最新の情報を確認することをお勧めします。
知っておきたいポイントと注意点
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宿坊宿泊者割引: 山上の宿坊に宿泊する場合、駐車料金の割引サービスを受けられることがあります。公式サイトの情報では、精算額から1,500円の割引が適用されるとされています。チェックインの際に宿坊で証明をもらい、出庫時に提示する必要があるため、詳細は各宿坊にご確認ください。
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満車時の対応: 駐車場が満車になると、駅周辺の道路で入庫待ちの渋滞が発生することがあります。満車の場合は、近隣で営業している民間の臨時駐車場(1日1,000円~1,500円程度)を探すことになります。
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徒歩での登山: ケーブルカーを利用せず、滝本駅から徒歩で山頂を目指すことも可能です。その場合、約1時間半の道のりとなりますが、巨木が並ぶ古からの参道を歩く、趣のある登山を楽しめます。
このように、駐車場は便利ですが、混雑するリスクも念頭に置いておく必要があります。
時間に余裕を持って早めに到着するか、あらかじめ公共交通機関を利用するプランを立てておくと、よりスムーズな参拝が実現できるでしょう。
絶景を楽しむケーブルカーの利用法

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御岳山参拝のハイライトの一つであり、天空の聖域への扉を開けてくれる乗り物が、御岳登山鉄道のケーブルカーです。
麓の滝本駅(標高407m)から、山腹の御岳山駅(標高831m)までの標高差424mを、わずか6分ほどで結びます。
ケーブルカーの魅力
このケーブルカーの最大の魅力は、その急勾配と車窓からの絶景です。
線路の最大勾配は25度にもなり、これは関東でも有数の急角度。
ぐんぐんと力強く斜面を登っていく車両に乗っていると、聖域へと向かう高揚感が一層高まります。
季節ごとに移り変わる山の景色も素晴らしく、春は新緑、夏は深い緑、秋は燃えるような紅葉、冬は澄んだ空気の中に広がる関東平野のパノラマと、一年を通して様々な表情を楽しむことができます。
運賃と運行情報
ケーブルカーの利用には、もちろん運賃が必要です。
料金体系は分かりやすく設定されており、愛犬と一緒に乗車できるのも大きな特徴です。
区分 |
片道 |
往復(2日間有効) |
大人(中学生以上) |
600円 |
1,200円 |
小児(小学生) |
300円 |
600円 |
ペット(10kg超) |
260円 |
520円 |
ペット(10kg以下) |
130円 |
260円 |
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運行時間: 基本的には7:30から18:30の間で運行されますが、季節や曜日によって変動します。多客期には臨時便が増発されることもあります。
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ペットとの乗車: 愛犬と乗車する際は、車両の最前部・最後部に設けられた「ペットスペース」を利用し、リードを短く持つなどのルールを守る必要があります。
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注意点: 料金や運行時間は変更される可能性があるため、訪問前には公式サイトで最新情報を確認するのが確実です。
ケーブルカーを降りた御岳山駅から武蔵御嶽神社までは、舗装された参道を歩いて約25分。
この最後の道のりが、俗世と聖域を分かつ最終段階となります。
苔むす岩が美しいロックガーデン

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武蔵御嶽神社での参拝を終えたら、ぜひ足を延ばしてほしいのが「ロックガーデン」です。
ここは、御岳山の自然の美しさと神秘性が凝縮された、極上の癒やし空間として知られています。
ロックガーデンは、武蔵御嶽神社から徒歩で約20分ほど下った場所に広がる、約1.5kmのハイキングコースです。
その名の通り、大小様々な苔むした岩々が沢沿いに点在し、まるで太古の森に迷い込んだかのような幻想的な風景が広がっています。
五感で味わう自然のシンフォニー
この場所の魅力は、何と言ってもその清らかな空気と静けさです。
絶えず聞こえてくるのは、岩の間を縫うように流れる沢のせせらぎと、野鳥たちのさえずりだけ。
木漏れ日が緑の苔を照らし、きらきらと輝く様子は、時間を忘れて見入ってしまうほどの美しさです。
春は生命力あふれる新緑、夏は天然のクーラーのように涼しく、秋は見事な紅葉に彩られます。
ゆっくりと深呼吸をしながら歩けば、日々のストレスや心の中の雑念がすーっと洗い流されていくのを感じられるでしょう。
ロックガーデン散策のポイント
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服装と靴: コース自体は比較的整備されていますが、舗装されていない山道や湿った岩場もあります。安全に楽しむため、スニーカーやトレッキングシューズなど、歩きやすく滑りにくい靴を履いていくことが大切です。
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所要時間: ロックガーデンを一周するハイキングコースの所要時間は、おおよそ1時間から1時間半が目安です。途中には休憩できるベンチも設置されています。
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綾広の滝: コースの一番奥には、神聖な空気に包まれた「綾広の滝」があります。ここは神職が禊を行う修行の場でもあり、ロックガーデンの中でも特に強い浄化のパワーを持つスポットとして知られています。
神社参拝だけでなく、このロックガーデンで過ごす時間を持つことで、御岳山が持つ自然のエネルギーを全身で受け取ることができます。
都会の喧騒を離れ、心からのリフレッシュを求める方には、まさにおすすめの場所です。
限定版も?御朱印の種類と授与時間

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神社仏閣への参拝の証として、また旅の記念として、御朱印を集めている方も多いのではないでしょうか。
武蔵御嶽神社では、その歴史と信仰を象徴する、複数の特徴的な御朱印をいただくことができます。
拝受できる御朱印の種類
武蔵御嶽神社では、主に4種類の御朱印が用意されています。
それぞれに関連する社の特徴がデザインに反映されており、特に授与日が限られているものは希少価値が高いと人気を集めています。
御朱印名 |
関連する社 |
授与日 |
初穂料の目安 |
特徴・備考 |
武蔵御嶽神社 |
本社 |
毎日 |
500円 |
「月の御嶽」の印が押される基本の御朱印 |
産安社 |
産安社 |
毎日 |
500円 |
勾玉をあしらった印が特徴的な安産の社の御朱印 |
男具那社 |
奥の院(日本武尊) |
毎月15日のみ |
500円 |
奥の院に祀られる日本武尊の御朱印で希少 |
大口真神社 |
大口真神社(お犬様) |
年3回のみ |
500円 |
狼が描かれた最も人気の高い御朱印(例: 1/3, 5/15, 9/29など) |
※大口真神社の授与日は、正月三が日、日の出祭(5月)、流鏑馬神事(9月)など、特定のお祭りの日となります。正確な日程は必ず公式サイトでご確認ください。
御朱印をいただく際の注意点
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授与場所と時間: 御朱印は、拝殿の左手にある授与所でいただくことができます。受付時間は、おおむね午前9時から午後4時までが一般的ですが、神社の行事などによって変更になる場合もあります。
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御朱印帳: もちろん持参した御朱印帳に記帳していただけますが、武蔵御嶽神社では社殿と狼がデザインされたオリジナルの御朱印帳も用意されています。参拝の記念に一冊求めてみるのも良いでしょう。
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計画的な参拝: 「男具那社」や「大口真神社」の御朱印を希望する場合は、授与日に合わせて参拝計画を立てる必要があります。特に年に数回しかチャンスがない大口真神社の御朱印は、多くの参拝者で賑わいます。
これらの御朱印は、単なるスタンプではなく、神様とのご縁を結んだ証です。
参拝の際には、ぜひ授与所に立ち寄り、旅の思い出を形に残してみてはいかがでしょうか。
まとめ:御岳山の天空神社の多層的な魅力
この記事では、東京の秘境とも言える御岳山と武蔵御嶽神社の持つ、多岐にわたる魅力について解説してきました。最後に、その重要なポイントを振り返ります。
- 御岳山は東京の奥多摩に位置する標高929mの霊山
- 山頂には「天空神社」とも呼ばれる武蔵御嶽神社が鎮座する
- 創建は紀元前とも伝えられる二千年以上の長い歴史を持つ
- 修験道の聖地として栄え、多くの武将からも信仰された
- 日本武尊を白い狼が救ったという伝説に由来する「お犬様」信仰が有名
- 現在では愛犬の健康や安全を祈願する参拝者も多く訪れる
- 境内全体がスピリチュアルなエネルギーに満ちたパワースポット
- 本殿裏手や産安社など、願い事に応じた見どころが点在する
- 山頂には「御師」と呼ばれる人々が暮らす伝統的な集落が広がる
- 御師が営む「宿坊」に宿泊すれば、夜景や早朝の神事など特別な体験ができる
- 都心からは電車とバスを乗り継ぎ約100分でアクセス可能
- 麓からはケーブルカーを利用することで気軽に山頂付近まで登れる
- 車で訪れる際は滝本駅の駐車場を利用するが、繁忙期は混雑に注意が必要
- 苔むした岩と清流が美しい「ロックガーデン」は必見の癒やしスポット
- 参拝の記念には、授与日が限定された希少な御朱印もある
- 参拝の際は、歩きやすい靴と、標高差に対応できる服装の準備が望ましい
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